『FXトレード勝利の羅針盤 ~今週の視点とコラム~』

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投稿日 : 12年 03月 21日 16:08


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防御の技術と邪道のお話(1)

投稿日 : 12年 03月 11日 17:59

 

こんにちは。

 

東日本大震災で米軍の救援活動「トモダチ作戦」を指揮した
ロバート・ウィラード司令官が9日に退任されたそうですね。

 

今日は東日本大震災からちょうど1年目。
私達は決してあの日を忘れないことでしょう。 m(_ _)m
ガンバレ東北。ガンバレ日本。

 

●今週(12日-16日)の注目点

 

米ドルについては、先週はドルインデックスが週中に一時79に迫る
あたりまで下落しましたが週末にかけて節目となる80.0超に上昇す
る展開になりました。LIBORドル3ヶ月物金利は0.47355%と金融市
場の緊張が緩和していることもあって再び低下傾向にはありますが、
ドル買い傾向の1週間になりました。また、米10年債利回りも2.04
あたりまで上昇する展開になりました。

 

そして、NYダウについては、中国全人代での目標成長率の7.5%への
引き下げやギリシャの債務交換の完了などのイベントがありましたが
13000ドルの大台は視野に入っているも週間で?55.55ドルと、やや
軟調な足踏み状態になりました。金融緩和が下支えする金融相場との
指摘もある中での米景気回復の持続力および今後の株式市場の動向が
注目されます。

 

米指標では、8日の米新規失業保険申請件数や9日の貿易収支など
は弱かったものの、5日の米ISM非製造業総合景況指数や7日の米
ADP雇用統計および第4四半期非農業部門労働生産性確報、そして
週末の米雇用統計などはいずれも強い結果となって、主要マクロに
改善が見られ米経済が緩やかながらも回復が進んでいることが示さ
れることになりました。

 

また、米要人発言では、FOMC前のブラック・アウト期間入りのため
5日のダラス連銀総裁がの「一段の政策緩和は必要ない。一段の政
策行動は状況が最もひどい場合のみ必要。指標が引き続き段階的に
改善すれば、市場は一段と引き締め気味の政策に備えるべき。」と
の発言くらいではありましたが、米要人達の金融政策の認識の軸足
がハト派寄りからややタカ派寄りへと変化しつつあることが覗われ
て、13日深夜3時15分に発表される米FOMCおよびFOMC声明で米景気
判断がどのように表現されるか注目されます。

 

円については、1月25日に発表された日貿易収支で年ベースで31年
ぶりの赤字となったこと、および2月14日の日銀による金融緩和の
発表により、円安へと中期的トレンドが転換している状況のようです。
8日の日貿易収支および日経常収支はともに弱い結果になり、特に
日経常収支は2009年1月以来の過去最大の赤字で、円安基調が続き
そうではありますが、同日に日財務省幹部が「現時点で2月経常収
支も赤字が継続すると断ずるのは早計。」との見解を示していて、
今後とも日経常収支が恒常的な赤字転換になったと認識することは
できないようで、13日の日銀声明や日銀総裁の記者会見での日経済
への認識が注目されます。

 

ドル円は先週、週初に「行って来い」で再上昇で戻ってきた、昨年
4月の高値と10月末の安値の下落波動の61.8%の戻りの81.60-70円
アラウンドでの動向が注目されましたが、先週前半は81円を下抜け
一時80円台半ばに迫る調整とはなりました。しかしその後、7日の
ロンドン時間から反発上昇に転じて、先週末9日の米雇用統計が市
場予想を上回る好結果になったことで、82円台半ばに迫るあたりま
で上昇する展開になりました。

 

上値では日本企業の年度末リパトリによる調整の動きの指摘もある
ことから調整への注意がいるとともに、一部エコノミストがドル円
の購買力平価から割り出した円の適性水準は79円前後という指摘も
あるようで(日経新聞3月11日)、もしも再び昨年4月の高値と10月
末の安値の下落波動の61.8%の戻りの81.60-70円アラウンドを下
抜けて反落するような場合は、4時間足レベルでの三尊形となる可
能性をまだ秘めていることで過度の楽観はできないようですが、
日国内機関投資家の外国証券投資が2ヶ月連続の買越となっている
など、全般的な動向からはドル円の中期的上昇トレンドが継続する
可能性が高いようです。
上昇の場合は2011年2月高値の83.90円、および84.00の「00」ポイ
ント、85.00の「00」ポイントなどでの動向が注目されます。

 

ユーロについては、先週8日のECB政策金利の発表とドラギECB総裁
の記者会見、およびギリシャの民間債務交換の2つのビッグ・イベン
トを経過しましたが、週後半は"Buy the Rumor,Sell the fact"の
「噂や思惑で買って事実で売る」を地で行く相場展開になりました。

 

今後のイベントとしましては、今週初の「ギリシャ債務減免の実施」
「ユーロ圏財務相会合」、4月20日「G20財務相め中央銀行総裁会議」
4月22日「仏大統領選挙(第1回目投票)」、4月下旬の「ギリシャ
総選挙」などになりますが、まずはギリシャの債務交換後の相場動向
が注目されます。

 

ギリシャの債務交換では民間投資家の83.5%が自発的という形で債務
削減に応じることとなりましたが、ギリシャの再建計画で債務残高を
2020年にGDP比120%以下に引き下げるために、さらに債務削減をする
必要があることで、集団行動条項CACの行使に踏み切り、クレジット
・デフォルト・スワップのCDSが発動されることになったことから、
「格付け会社の一部債務不履行(デフォルト)の認定」「ユーロ圏の
他の重債務国の国債金利の上昇」などが注目されます。

 

ギリシャCDSの発動に関しましては全体規模が32億ドルと小さいこと
で大過なく経過する可能性がありますが、格付け会社のギリシャ一部
債務不履行の認定については先週末にフィッチがギリシャをRDに格下
げすることを発表して、また、ユーロ圏の他の重債務国の国債金利に
ついては2月中旬に12%前後であったポルトガル10年債利回りが14%
に上昇していて、ギリシャの無秩序なデフォルトが回避されることに
なったといっても楽観が許されない状況もあるようです。

 

また、8日のドラギECB総裁の記者会見において、スタッフ予想で
「12年ユーロ圏GDP伸び率見通しが?0.5%?+0.3%に下方修正。」
されていることで、投機筋が次なるネガティブ・テーマ探しをする
可能性も排除はできないようです。

 

ユーロドルのチャートポイントしましては、まずは週初の1.31を巡
る動向が注目されます。上昇した場合では1.3200および1.3300の
「00」ポイントが注目されますが、下落した場合では2月1日および
の2月6日の安値アラウンドになる1.3050、そして2月16日の安値
アラウンドになる1.3000の「000」ポントが注目されます。


経済指標関連では、13日の日銀声明および日銀総裁の会見と
欧ZEW景況感調査に米小売売上高と米FOMCおよびFOMC声明、
14日の英失業率と英失業保険申請件数、
15日のスイスSNB政策金利にSNB声明と
NY連銀製造業景気指数に米生産者物価指数に
米新規失業保険申請件数とフィラデルフィア連銀製造業景況指数、
16日の米消費者物価指数に米鉱工業生産指数と
ミシガン大学消費者信頼感指数速報、などが注目されます。


 

さて今週は、防御の技術と邪道のお話(1)です。

 

多くの著名なトレーダーがほとんど異口同音に
「損切り」の重要性を説いています。

 

米国のテキサスはラフキンの綿花農家に生まれ、
1914年の世界大戦の金融恐慌を予見して、
そして1929年の世界恐慌をも予見していたとも言われる
天才トレーダーといわれたウィリアム D. ギャンの
価値ある28のルール」の一部には異を唱える人達もいますが、

その2番目の「損切り」に異を唱える人は少ないものです。

 

また、ギャンと同じく綿花農家に生まれ、
また同じく1929年の世界恐慌を予見したと言われる、
幾度も破産と成功を繰り返したジェシー・リバモアも


「私が全財産を失ったのは、
 唯一、自分で自分のルールを破った時だった。」

と語っていて、

 

著名トレーダー達が「損切り」の重要性を説くその裏には、
自身の手痛い失敗の経験があるようで、
もしかしますと、損切りは「命の教え」なのかもしれません。

 

いまさらながらではありますが、
著名トレーダー達がなぜ損切りの重要性を説くのか、
ご一緒に考えてみたいと思います。

 

今回はそのお話の1回目です。


それでは、はじまり、はじまり?。^^


『なになに。今回のテーマは損切りだってか。
 結論が見えてる話はつまらないぜ。ジイさんよ。』


「あははっ。これこれ、そうは言わずにお聞きなされ。」


『ったくもう...。じゃぁ、聞いてやるよ。』


「じつはのう...。
 損切りができないトレーダーは存外に多いのじゃ。
 個人トレーダーの最大の悪癖といわれる
 『コツコツ、ドカーン』の原因は、無限難平と並んで
 損切りができないことによることがとても多いのじゃ。」


『......。』


「それもそうじゃ。ポジションのことを宝物になぞらえて
 『(宝)玉』と呼ぶように、命から2番めに大切なお金を
 マーケットの中に解き放つのじゃからして、
 持ったポジションを大切に大切にしたいと思うことは
 ある意味、自然なことじゃからのう...。」


『......。』


「まぁ、損切りできない人の名誉のために言っておくが、
 損切りできない人は物事を大切にして、
 案外まじめで律儀でケチな人が多いのじゃ。」


『褒めてんだか、けなしてんだか...。
 でも、その擁護の物言いは。ははーん。ジイさん、
 あんたも損切りできなかったクチだね。』


「そうじゃ...。長いことできんかった...。
 コツコツ、ドカーンもたくさん経験したものじゃて。」


『やっぱりそうだったのかい...。
 経験者は語るで損切りの重要性を説こうっていうんだね。
 ところでさぁ。まずはお約束の話しからしてよな。』


「はて...?」


『すっとぼけんじゃないよ。損切りしなくてすむ話だよ。
 オレ様はそっちの話のほうがずっと興味あるんだよね。』


「ふむ...。あまり気が進まんがのう...。
 まぁ、詳述はまたの機会とするが、確かに一分野として、
 そのようなことを研究している人たちはおるよ。
 『つなぎ売り』『順相関通貨ペアでの擬似両建て』
 『ロング&ショート』...、などじゃ。」


『......。』


「じつはわしも若い頃、そんなことばっかり考えていてのう。
 その他にも、『両建て増し玉&難平』なんてのもあるぞよ。」


『なんだそりぁ?』


「リスク管理をしたうえで行うにはノウハウがいることじゃが、
 簡単に言うと、1つの通貨ペアを両建てできる口座か
 もしくは2つの口座を使って、
 売りと買い両方のポジションを持って、
 値動きとともに買い増し玉(売り増し玉)するとともに、
 逆サイドのポジションのほうを難平していく手法じゃよ。」


『そんなの玉数ばっか増えてプラマイ・ゼロで意味ないじゃん。』


「ただ、そうでもないのじゃ...。
 値動き順行のポジションは増し玉で含み益が多く乗って、
 逆サイドのポジションのほうは難平で含み損が膨らむが、
 難平の効果で逆サイドのポジションのほうは現在レートの
 位置のほうに(難平しないより)近づいているから、
 トレンド転換を確認後に、増し球して利の乗ったほうを
 利食いで片外しをして、残った含み損の玉のほうを
 戻しの波動で損失を減ずることができれば、
 利食いと減じた含み損の差分を確定利益とできる手法じゃよ。」


『......!』


「難平の効果で逆サイドのポジションのほうは
 現在レートの位置のほうに近づいていて、
 玉数も増えているから、トレンドさえ変れば
 少しの戻りで含み損を減じやすいというわけじゃよ。」


『......。』


「いわば、同一通貨ペアでの完全ヘッジで、
 時間差でサヤ取りをするようなものじゃ。」


『でも、トレンド転換だと思ってダマシだったら...?』


「また、順方向へ逆サイドと同数の建て玉をすれば、
 つまり、両建てとして元に戻せば、
 その時点でその含み損はフィックスされる。
 既に確定した利益と合わせれば、
 判断誤差での含み損が少し多くはなるが、
 ほぼ元の両建てと同じじゃ。」


『でも、トレンドが何ヶ月も何年も続く場合は
 双玉が増えすぎて口座資金量をオーバーしてしまうのでは?』


「そのような心配はいらぬのじゃ。そのような場合には、
 全決済の両外しでプラマイ・ゼロでトレードを全て終える
 執行がトレーダーの意志でいつでも可能なのじゃ。
 つまり、ゼロ決済の執行権がいつでも手中にあるのじゃよ。」


『......!』


「しかし、これは邪道じゃ...。悪魔の手法じゃ。
 もうこのくらいでよかろう...。
 来週に話したいと思うが、じつはこのような方法よりも、
 損切りを駆使してトレードするほうがよほどよいのじゃ。
 なぜ、こんなことばかりお前さんは聞きたがるのじゃろう...。
 それに、今日テーマからあまりに話が逸脱しておるぞ。」


『はいはい。わかったよ。
 勝率100%の方法なんかも聞きたかったけどね。』


「またまた、たわけたことをのう...。
 お前さんがへんなことを聞くから、
 今回もあまりに話がながくなっておる。
 それに、ぜんぜん話が前に進まんかったぞな。」


『すまんな、ジイさん。』


「来週は『点と線』の話でもしようと思ったが、
 来週も今回の話の続きじゃー。」


『へぇ。松本清張のサスペンスですかぁ?』


「相場の話に決まっちょるじゃろうがっ!」

 

なーんちゃって。

またお話が長くなりました。 m(_ _)m


ではまた来週。

 

 

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ポジション・クラスターと3作用のお話

投稿日 : 12年 03月 04日 17:16

 

こんにちは。

 

ロゴマークのリンゴの形のiPadが今年発売になるのだそうで、
アップル社の製品開発の早さは凄いですね。

 

●今週(5日-9日)の注目点

 

米ドルについては、先週はドルインデックスが週中に78.1あたりまで
下落しましたが週後半にかけて79.5に迫るあたりまで上昇する展開に
なりました。LIBORドル3ヶ月物金利は金融市場の緊張が緩和してい
ることもあって再び低下傾向にはありますが、ドル買い傾向の1週間
になりました。また、米10年債利回りも週初1.93%から週末1.99%と
いまだに2%は近辺ではありますが上昇傾向になりました。

 

そして、NYダウについては、先週末のG20および29日のECBの3年物
資金供給オペLTROやバーナンキFRB議長の半期に一度の政策報告の米
下院金融委員会での議会証言など3つのイベントがありましたが、
またもや13000ドルの大台を目前に週間で?5.38ドルと、先週も足踏
み状態になりました。

 

米指標では、先週は米耐久財受注や米個人消費支出や米新規失業保険
申請件数および米ISM製造業景況指数は市場予想よりも弱かった一方、
中古住宅販売保留(成約)や消費者信頼感や米第4四半期GDP改訂値や
米第4四半期個人消費などやシカゴ購買部協会景気指数などが強く、
マダラ模様とはなっていますが、地区連銀経済報告(ベージュブック)
では米経済の緩やかな改善が示されました。

 

また、米要人発言では、先週末にサンフランシスコ連銀総裁が「景気
刺激策を積極的に講じ続けねばならない状況は明らか。今後に景気回
復が弱まったりインフレ率が2%をかなり下回る水準で推移し続けた
場合は追加策を講じる必要がある。今年の経済は成長率見通しよりも
悪化するリスクがある。欧州情勢が最大のリスク。失業率は来年も
8%台の見込み。」とのやや悲観的でハト派の発言も見られますが、
29日に注目のバーナンキFRB議長の半期に一度の政策報告の米下院金
融委員会での議会証言が行われて「ガソリン価格などインフレ懸念が
示され。」「QE3の可能性について言及が全くなく。」「正常から程
遠いとしながらも米雇用に改善の認識が示され。」、米要人の金融
政策の認識の軸足がハト派優勢からタカ派へとわずかに変化しつつ
あることが覗われることになりました。

 

今週は米ドルに関してビッグイベントになる米雇用統計が、イレギュ
ラーで第2週の金曜日の9日に発表されますが、29日のシカゴ購買部
協会景気指数の構成項目の雇用指数では64.2と大きく改善を示してい
る一方、1日の米ISM製造業景況指数の構成項目の雇用指数は53.2と
前回値よりもやや弱くマダラ模様ながら、バーナンキFRB議長の議会
証言で「雇用市場は依然正常からは程遠い。」としながらも、「過去
数ヶ月の雇用増加は比較的広範囲。」「過去1年の失業率低下は成長
のペースからは予想よりやや速い。」との認識を示していて、NFPの
市場予想は前回値より低い+20.6万人ですが、もしかしますと、市場
予想よりやや強い数字になる可能性もわずかながらにありそうです。

 

米雇用統計はリスク選好・回避の動意としてよりも、その強(弱)が
米ドル買い(売り)の動意として働くことが多く、発表日の当日だけで
はなく事前の織り込みの動きを含めて注目されます。

 


円については、2月14日の日銀による「資産買入れ等基金を55兆円か
ら10兆円増額して65兆円にする。物価安定の理解を「めど」に変更。
当面1%を目指す。」との金融政策の発表から円安傾向が強まり、
その後、2週目となる先週に調整がみられましたが、なお中期的な
円安基調は続いているようです。いつもは為替市場として注目度は
あまり高くはありませんが8日の日国際貿易収支が注目されます。

 

ドル円は先週、昨年4月の高値と10月末の安値の下落波動の61.8%の
戻りの81.60-70円アラウンドのフッボナッチのポイントを基点とし
た「行って来い」の相場展開になりましたが、先週末に81.78円終値
になり上抜けつつあるように思われますが、まだチャートポイント
の範疇であることから、週初の動向がまずは注目されます。
ここをしっかり上抜けできれば一段高となる可能性があるとともに、
ここで反落すれば4時間足でのWトップや三尊形に発展する可能性も
秘めているだけに注目されます。もしも反落となった場合では81.00
と80.00の「00」ポイントの節目での動向が注目されます。仮に特に
80.00を下抜けるようになった場合は中期的な上昇トレンドが変化
することになる可能性があり下値の注目ポイントになりそうです。
ただ、ドル円の堅調を予想する向きのほうが多いようです。

 

上値では日本企業の年度末リパトリによる調整の動きの指摘がある
一方、下値では日本企業のM&Aへの思惑や、原油価格高と相俟って
日本のエネルギー関連企業によるドル調達の指摘などが聞かれます。

 


ユーロについては、G20明けとなった先週、レーン欧州委員の発言に
みられるように「G20財務相はEUへの支援を表明。市場で安定化の
兆候が増大。」になり、ユーロドルに上値をトライする動きがみら
れましたが、"Sell the fact"の動きもあったか一旦反落する展開
になりました。その後、28日のS&Pの「EFSF債の見通しをネガティブ
に下方修正する。」「ギリシャをCCから選択的債務不履行のSDに格下
げする。」との格付け発表リスクもこなして、29日の東京時間では
再び上値をトライするも1.35上抜けはできませんでした。

 

そして、29日のECBによる第2回目の3年物オペのLTROの第二弾の
「ビッグ・パーサ」では、市場予想を上回る5295億ユーロが供給さ
れ、ユーロ売り動意とともに、一時7%超になっていた伊2年債利
回りが2%ほどに低下するなど、リスク選好動意との綱引きになり、
上下動の揉み合いとなって、その後にやや反落するも一旦は小康と
なって無事にイベント通過とはなりましたが、その後のバーナンキ
FRB議長の半期に一度の議会証言で「ガソリン価格などインフレ懸念
が示され」「QE3の可能性について言及が全くなく」「正常から程遠
いとしながらも、米雇用に改善の認識が示され」、強いドル買い動意
となったことを契機に、ユーロドルは4時間足でWトップのフォーメー
ションを形成して週間で下落する展開になりました。

 

そして、EU首脳会議では英とチェコを除く加盟25ヶ国で新条約「財政
協定」が署名され、安定・成長協定に基づく約束を尊重することなど
で合意になりましたが、ESMとEFSFについては中核国の独が議論を
(今回は)拒んだことで、「ユーロ圏財務相は月内にESM・EFSの規模
を見直す。」とファイアー・ウォールの協議が延期になりました。
また、スペインが「マイナス成長は今年第3四半期まで続く可能性。
2012年の財政赤字見通しについてEUに示した削減目標4.4%を上回る
GDP比5.8%に引き上げた。」などの発表もあり、そしてユーログル
ープのユンケル議長が「もうユーログループ議長を続けたいとは思
わない。」と退任の意向を示唆して、市場に懸念の火種が灯ること
になりました。

 

順次イベントがこなされていますが、今後は「ユーロ圏財務相による
月内のESM・EFSFの規模見直し。」「EU新条約の各国による批准。」
「ギリシャの第2次支援の条件の追加緊縮策の実行。」「ギリシャの
第2次支援の条件の民間債権者による債務交換PSIの参加率の問題。」
など、残る宿題が注目材料になりそうです。

 

そして、29日にオーストリア中銀総裁が「ECBに利上げは必要ない。
ECBの3回目の3年物オペは必要ない。」との見解を示していますが
今週のユーロ関連のイベントでは8日のECB政策金利とECBドラギ総裁
の記者会見が注目されます。

 

ユーロドルのチャートポイントしましては、先週の終値で1.3200アラ
ウンドに到達して、週初まずはこの「00」ポイントを巡る攻防が注目
されます。反発上昇した場合では1.33および1.3400の「00」ポイント
の節目および1.35を超えられるかが注目されますが、1.3200のポイン
トを下抜けた場合は1.3100の「00」ポイントおよび1.3000の「000」
ポントなどが節目となりそうです。Wトップを形成したようにも思わ
れますが、1.3200アラウンドで下支えされた場合には、一旦レンジ
相場となる可能性もありそうです。

 


経済指標関連では、5日の米ISM非製造業総合景況指数、
6日の豪RBA政策金利にRBA声明と欧第4四半期GDP改訂値、
7日の豪第4四半期GDPと米ADP雇用統計、
8日のRBNZ政策金利にRBNZ声明と日貿易収支に豪雇用統計と
英BOE政策金利とECB政策金利にドラギ総裁の記者会見と
米新規失業保険申請件数に加BOC政策金利と加BOC声明、
9日の豪貿易収支に中国消費者物価指数に英鉱工業生産指数と
加雇用統計に米雇用統計などが注目されます。

 

 

さて今週は、ポジション・クラスターと3作用のお話です。

 

前回からの続きのお話です。

 

過去の価格(レート)推移の履歴であり、
価格推移のグラフともいえるチャートですが、

 

そこには過去のディールによって売買が完結された
既決ポジションが無数にあるとともに、

 

またそこには過去に短期派や長期派の多くのトレーダーに
よって作られた「未決済のポジション」が残存しています。

 


そして、この「未決済のポジション」は
均等に分布しているわけではなく、

 

過去の相場の変動の中で、いろいろな価格レベルに不均衡に
しかも大きさも様々に群をなして分布しています。

 


これらは「ポジション・クラスター群」と
呼ばれることがありますが、


このポジション・クラスター群の多くでは
実需の買い切りや売り切りの玉よりも、
はるかに投機玉が多いことが知られていて、

 

それら投機玉はいつかは必ず反対売買で
決済される必要があることから、

 

将来の価格推移に影響を与えることがあります。

 


「ポジション・クラスター群」という見えない構造は
将来の価格(レート)に3つの作用としては働きます。

 


今回はそのお話です。


それでは、はじまり、はじまりー。^^

 


「ランダム・ウォーク理論というのを聞いたことがあるかね?」


『あぁ、もちろんあるともさ。
 マルキール氏や学者達が主張している理論だろう。』


「そうじゃ...。
 値動きはどの時点においても長期的にも短期的にも
 上昇と下降の可能性がほぼ同じで確率的に独立した事象であり、
 過去の値動きから将来の値動きを予測することは不可能...。
 市場は効率的であり、その時点の価格にはあらゆる情報が
 既に織り込まれていて、どのような方法を用いても、
 超過収益を恒常的に得ることは不可能...。
 という、あの理論じゃよ...。」


『それがどうしたというんだい?』


「まぁ、確かに将来価格(レート)は
 現在から一歩未来となるときには、
 不確実性のある『未来要素』」が加わっていくわけで、
 過去の価格の動きから未来の価格の動きを
 完全に予測することは不可能ではあるが、
 市場には投機玉の過去の未決済ポジションが膨大に存在していて
 その『潜在的影響』は無視はできないどころか、
 多大に将来の価格形成に影響している可能性も
 排除はできないのではないだろうか...。
 そう思うことはないかね。」


『......。』


「つまり、学者達は過去を含めた全ての事象は価格に織り込まれ
 既に現在価格において顕在化している、と主張しているが、
 過去の未決済のポジションによる『潜在的影響』も
 無視はできないのではないかということじゃよ。」


『へっ、そんな学者達の屁理屈などオレ様にはどうでもいいよ。
 そんなこたぁ、オレ様にとって関係ないね。
 今日、儲けれるかどうかが興味の焦点でそれこそが問題さ。』


「ふむ。もっともで、まっとうな考え方じゃ。
 でも、今日儲けれるかどうかにもかかわることじゃからして、
 しばし興味を持たれて聞かれよ。」


『......。』


「ところで...、レンジ・ブレークとかブレーク・アウト、
 なんて言葉を聞いたことがあるじゃろう?」


『おいおい、バカにするんじゃないよ。
 ブレーク狙いはオレ様の得意な手法だよ。』


「戦績はどうじゃね?」


『うん...。ブレーク狙いもそんなに簡単じゃぁないよ。
 抜けたと思えばまた戻り、戻ったかと思えば抜けて行き...、
 けっこう難しいものだよ...。』


「ふむ。そうなのじゃ...。
 ブレーク・ポイントはレジスタンスなどの
 価格抵抗となるポイントなわけじゃが、
 ブレークを狙う向きにとってはブレーク・ポイントでも、
 同時にレンジが続くと観る向きにとっては
 反転を期待するポイントでもあって、
 結果的にどちらかが負けて、どちらかが勝つのじゃが...。」


『そりゃそうだろうな...。どっちかは勝つよ。』


「でも、上値抵抗のレジスタンスとなっていたということは、
 それまでその上値を頂点としてレンジと観ていた向きが
 多かったことを示していることになるようにも思われるが、
 そしてもしもそのレジスタンスを価格が突破した場合では、
 どういうことが起こるのじゃろう?」


『レンジと観ていた向きは損失になるな...。
 損切るやつもいれば、再度の反落を期待して塩漬けもあるさ。』


「そのとおりじゃ...。
 損失を限定回避しようと損切りが執行されることがあるのじゃ。
 すると相場はどうなるのかのう?」


『レンジと観て反転を期待しレジスタンスから売りを仕掛けていた
 やつらが損切るわけだから、反対売買の「買い」になるよ。』


「そうなのじゃ。だからブレークして価格が上昇した場合には、
 売り方の損切りによる反対売買の買いも手伝って、
 ブレーク方向へ価格の動きが『加速』することになるのじゃ。」


『ふむ...。』


「ファンダメンタルズの衝撃などによって価格がブレークして、
 売り方の損切りによる作用での価格上昇初動の加速の動きは
 レンジが続くと観ていた向きのポジション・クラスター群での
 損切りを食って成長するが、それがあらかた済んでしまうと、
 一旦、価格の動きが一服となって停滞することが多いのじゃ。
 そして、ここからが問題じゃ。」


『......。』


「相場の成り行きをジッと観ていたトレーダー達の新規の買いが
 入ってこないと、含み益となったトレーダーによる
 利益を確定しようという動きが現れることになって、
 今度は買い方の利食いによる反対売買の売りによって、
 上昇の動きにブレーキがかかり失速する場合があるのじゃ。
 損切りを食っての上昇が一服後に『新規の買いが入るかどうか』
 がポイントになるのじゃのう。」


『......。』


「新規の買いが入ってくれば、新規の買いでの価格の上昇と、
 さらなる上昇によって、堪えていた売り方の損切りをも食って、
 価格はいわば買い方と売り方の双方により押し上げられていくが、
 新規の買いが入ってこないと、やがていわゆる利益確定売りで、
 レートは元のポジション・クラスター群のほうへ
 『引き寄せられる(引き戻される)』作用を受けることになる...。」


『......。』


「そうすると、再び新規の買いが入らない限り、
 価格は反落して、そして場合によっては、
 反落の動き自体に乗ろうとする新規の売りも加わって、
 価格が下落していくことになるが、
 その後、どういうことになるのじゃろう。」


『うん...。さらに価格が上昇すると思っていた買い方が、
 反落のレベルによって、減じた含み益を慌てて
 反転売買の売りで利食ったり、あるいは損失となってしまった
 場合は今度は買い方が反転売買での売りで損切りしていく
 ことにり価格は下落していくことになるんだろうなぁ...。』


「そして、価格が元のポジション・クラスター群に回帰してきて、
 元のレジスタンスに到達する頃ではどうなるのじゃろう。」


『えっ? ブレークのスタート地点で元のレンジの上辺かい...。
 そこではまた事情が違うことになるよ。』


「どういう事情となるのかね?」


『当初の上昇ブレークで含み損となっていた塩漬け玉が
 プラス・マイナス・イーブンでようやく手仕舞えるポイントだし、
 ここまで押せばレンジ内に復帰する可能性とともに、
 またチャートポイントとして反発の可能性も出てくることに
 なるんじゃないのかな...。』


「売り方の塩漬け派がポジション解消の『やれやれ手仕舞い買い』
 でポジション解消ができるポイントになるとともに、
 抜けるか戻るかのチャートポイントを再び迎えるというわけで、
 価格(下値)抵抗の作用として働くことになるというわけじゃね。」


『そうさ...。ジイさん、よく解ってるじゃないか。』


「あははっ。お褒めにあずかりありがとう。
 このように、『加速』『引き寄せ(引き戻り)』『抵抗』
 の潜在的な価格に働く3つの力がどうもありそうじゃのう。」


『......!』


「市場は過去の価格を覚えていると言われることがあるけれども、
 その背景にはこれら3つの潜在的な価格に働く力が影響して
 いるのかもしれないのう。
 そして、価格水準や抵抗となるところを確認する水平線は
 価格に働く3つの力を認識する上で大切なものとなりそうじゃ。」


『今回は特に長くなったね、ジイさん。』


「そうじゃのう...。
 来週はお前さんの好きなアレの話じゃ。」


『ウザイ話をしようってんだね。
 損切りしないですむ方法も教えてよ。』

 

なーんちゃって。

またお話が長くなりました。 m(_ _)m


ではまた来週。

 

 

 

 

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出口からの逆思考のお話

投稿日 : 12年 02月 26日 17:35

 

こんにちは。

 

東京マラソン2012で藤原選手が根性の走りで2位になりましたね。^^

 

●今週(27日-2日)の注目点

 

米ドルについては、先週はドルインデックスが週初に80.0を一時超え
ましたが米ドルの上昇は続きませんでした。週間で対円では米ドルが
買われましたが、ユーロドルなどでドルが売られ、これを反映して、
ドルインデックスが78.5を下回り、週足でMA200を下抜けることにな
りました。また、LIBORドル3ヶ月物金利も一旦の下げ止まりはみせ
ましたが週間では低下傾向になりました。米長期金利も低下傾向に
なりました。

 

そして、NYダウについては、ギリシャの第2次支援が決定されたこと
でリスク回避は後退しましたが、13000ドルの大台を目前に、週間で
33ドルの上昇に留まり、先週はやや足踏み状態になりました。

 

米指標では、先週は米中古住宅販売件数は市場予想より弱かったもの
の、米新築住宅販売件数は市場予想より強い結果で、住宅市場はまだ
マダラ模様ながら、米失業保険申請件数は改善となってミシガン指数
も確報で市場予想より強い結果になり、緩やかな米経済回復が示唆さ
れているようです。

 

米要人発言では、23日にダラス連銀総裁(今年はFOMC投票権なし)が、
「個人的には経済指標の改善を踏まえQE3は必要ないと考えている。
米経済は改善しているが依然として失業者が多過ぎる。」などの認識
を示して、24日にセントルイス連銀総裁が「QE3は景気悪化した場合
のみ実施される。現在はその状況にはない。」との認識を示すなど、
タカ派的な発言があった一方、同日にサンフランシスコ連銀総裁が
「雇用と物価安定達成のためにさらに道具の行使が必要。MBS購入は
ローン金利を著しく下げる効果あった。住宅部門は深刻な景気後退と
低調な景気回復の主な要因。」とのハト派的な発言もみられ、あい
かわらず追加緩和への意見は割れているようですが、同日にダドリー
NY連銀総裁が「経済と金融の状況が改善すれば、インフレ抑制と雇用
最大化の二大政策の追求は高い短期金利を求める異なった金融政策の
運営姿勢に至るだろう。景気回復に伴う政策金利の引き上げやバラン
スシートの規模縮小で金利支払いが急上昇する前に中長期的な財政
規律を確立するべき。」との見解を示して、(発言の解釈には異論が
あると思われますが) ハト派であるはずのダドリー総裁が政策金利
の引き上げの可能性の示唆をするかのような発言があり、また、フィ
ラデルフィア連銀総裁が「バランスシートを活用したMBS住宅ローン
担保証券や政府機関債の購入による量的緩和策がFRBの独立性を脅か
している。」との発言をしていて、先週に限れば要人発言にややハト
派色への傾向がみられたようです。

29日深夜12時からのバーナンキFRB議長の半期に一度の政策報告とな
る米下院金融委員会での議会証言が注目されます。

 

米ドルは、対円では円安動意に相対的なドル買いとはなってはいま
すが、ユーロドルなどではリスク回避の一旦の後退に、リスク選好
でのドル売りが優勢となって、全般的にはドル売りが優勢となって
いる状況が観られているようです。要人発言などでQE3の観測の後退
や緩和の長期観測に変化が現れてきた場合にはドル買い材料とはなり
そうですが、先週のギリシャの第2次支援の決定というエポックの
余波でまだドルストレートなどでのリスク選好のドル売りが続くと
観測する向きは多いようです。

 

ただ、週間でのユーロドルでのドル売りおよびドル円での円売りが
急ピッチであったことで、調整を経ると観測する向きもあるようで、
メキシコにて開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議後の週明け
での動向や、まだ欧州は問題を抱えているだけに、今後、欧州関連
のニュース・ヘッドラインによって揺れる可能性も排除はできなく、
注意だけは要りそうです。

 

円については、1月25日に発表された日貿易収支(12月)で日本が
火力発電にかかわる燃料輸入増などで年ベースで31年ぶりの貿易
赤字(1兆6089億円)となったことを契機として、それまでの円高
傾向に変化の兆しが現れて、その後、2月初旬にドル円がほぼ76
円に下落した後に米雇用統計の改善を受けドル買い円売りの動意
になり、そして、2月14日の日銀による「資産買入れ等基金を55
兆円から10兆円増額して65兆円にする。物価安定の理解を「めど」
に変更。当面1%を目指す。」との金融政策の発表から中期的な円
安トレンドに転じることになりました。2月初旬の76円アラウンド
から先週末24日には81円台前半まで上昇して、わずか3週間ほどで
5円(500Pips)もの上昇になり、スピードとしては記録的なドル円
の上げ相場になりました。

 

この急速な円安の背景には、1月中旬から円の実効為替レートが
下落していたことや、1月24日の米WSJ紙が「日本は長期の円高に
より債権国から債務国へと転落する可能性。」との観測報道をした
ことなどが端緒となり、2月3日の米雇用統計の改善や、14日の
日銀の金融緩和の発表など円安材料が重層的に作用して、投機筋の
円ロングの投げを誘い、さらに短期筋の新規の円売りも加わって
いった可能性がありそうです。

 

ただ、たとえば2011年は火力発電にかかわる燃料輸入増などで日本
が31年ぶりの貿易赤字となったといっても、2月24日に格付け会社
のムーディーズが「日本の経常黒字は継続する見通し。貿易収支は
格付け評価に影響しない。」との見解を発表しているように、日本
の海外投資による収益は貿易赤字を補ってはるかに余るほどであり、
日本の経常黒字は今後も継続する可能性が高く、円売り材料のバン
ドワゴン効果で短期的に少し行き過ぎているとの指摘も聞かれ、
ドル円は中期的な上昇トレンドに入ったと思われますが、先週も
23日?24日にかけて50Pips程度の調整がありましたように、一旦、
さらに深い調整となる可能性も排除はできないようです。

 

ドル円のチャートポイントとしましては、80.00円も超え、さらに
昨年4月の高値と10月末の安値の下落波動の半値戻しも上抜けて、
81円台に乗せてきたことから、さらに上昇した場合はフィボナッチ
61.8%の戻りのポイントとして、81.60-70円アラウンドでの動向
が注目されます。ここを上抜けることがてきれば一段の上昇となる
可能性がありますが、このアラウンドで調整となる可能性もありそ
うです。上昇している限り買いスタンスですが、時期的にも月末と
月初にさしかかり3月期末にもなることから、実需の円転など調整
の動きにも注意したいものです。

 

ユーロについては、2月21日の正午前にようやくギリシャ第2次支
援が決定されて、同日ロンドン時間の"Sell the fact"もこなし、
揉み合いを経た後に23日の独IFO景気動向指数が強い結果となった
ことをトリガーとして、一時EUによる「2012年ユーロ圏成長率を
?0.3%と予想。」との発表に揺れながらも、ユーロ買い動意とな
って、先週はユーロドルが1.34台後半まで上昇して、ユーロ円は
ドル円の堅調とも相俟って109円台前半まで上昇する展開になりま
した。

 

先週はギリシャ第2次支援が決定されたことで、今までの欧州懸念
が嘘のようにすっかり沈静化した様相となりましたが、問題が払拭
されたわけではなく、ギリシャ第2次支援策の実行には「ギリシャ
が追加の緊縮策を実行できることが条件」となっていて、その他にも
「民間債務減免のPSIにおける自発的参加者の確保」の必要もあり、
また「政府債務の持続性の問題」に加えて、「ギリシャ第2次支援に
かかわる独とオランダでの議会承認」の課題や、「4月にはギリシ
ャで選挙が行われる予定」もあり、緊縮策に反対の勢力が優勢との
観測もあることから、祭りの宴も問題山積みに市場の酔いが醒める
場合もありそうです。

 

ただ、23日にギリシャのベニゼロス財務相が「欧州諸国はギリシャ
が金融市場へ復帰できるまで、第2次金融支援の終了する2015年以
降であっても、ギリシャを支援するという政治的確約を得た。」と
発言していることで、今後も紆余曲折はあっても、ユーロ圏はギリ
シャを擁護しようとの意志はあるようです。

 

今週のユーロ関連のイベントとしましては、29日のECBによる第2回
目の3年物オペLTROが注目されます。ドラギECB総裁が2月9日に
「3年物オペの第2回目の規模は初回と同様になる見込み。」と発言
していることで、4890億ユーロ規模が想定されますが、市場観測は
4000億ユーロ規模程度のようです。3年物オペは緩和に準じるもので
ユーロ売り要因になる可能性もありますが、流動性の供給によって、
安定化期待によるリスク選好にも繋がる可能性もあり、綱引きになる
とともに、市場織り込みもされつつあると思われますので、無事に
通過する可能性が高そうです。

 

そして、3月1日-2日のEU首脳会議も注目材料となりそうですが、
EFSFと7月に発足するESMの統合と救済基金の融資能力増大がテーマ
になりますが、基金増大については主要国の独が反対の意向を示して
いて、不透明感もあることから今週後半のEU首脳会議にかかわる思惑
を含めた市場動向や要人発言が注目されます。

 

ユーロドルのチャートポイントしましては、11年10月27日?12年
1月16日にかけての下落波動の半値戻しアラウンドに到達して、
抜けつつあるようでもありますが、先週末終盤に4時間足レベルで
陰線を示現していることで、週初の1.3430-1.3450での動向が注目
されます。上抜けられなければ反転の可能性がありますが、さらに
上昇した場合では、1.3500の「00」の節目や、1.3600の「00」の節
目から11年10月27日-12年1月16日にかけての下落波動の61.8%戻
しの1.3620?30アラウンドのチャートポイントなどが注目されます。
上昇している限り買いスタンスですが調整にも注意したいものです。

 

経済指標関連では、27日のNZ貿易収支に米中古住宅販売保留、
28日の米耐久財受注と米消費者信頼感指数、
29日のNZ住宅建設許可件数に豪小売売上高と
米第4四半期GDP改訂値に米第4四半期個人消費改訂値と
米シカゴ購買部協会景気指数に米地区連銀経済報告、
3月1日の豪住宅建設許可件数と中国製造業PMIに英製造業PMIと
欧消費者物価指数速報に米新規失業保険申請件数と
米個人消費支出に米ISM製造業景況指数、
週末2日の加GDP、などが注目されます。


 

さて今週は、出口からの逆思考のお話です。


前回からの続きのお話です。


普通、トレードでは価格(レート)が
「どのように動く可能性が高いか」ということを検討して

 

つまり、"IN(イン)"の視点でチャートを観て
トレードの判断をするのが通常ですが、

 

トレードのその執行では、"OUT(アウト)"
からの視点も大切といわれます。


今回はそのお話です。


それでは、はじまり、はじまりー。^^

 

「いつも、どのようにトレードの執行の決定をしているのかね?」


『そんなの決まってんだろう。
 「上げるだろうか」「下げるだろうか」を検討するのさ。』


「つまり、レートの動きの予想をするというわけじゃね。」


『当然、そうさ...。
 それ以外に何があるというんだい。』


「まぁ、トレードの執行は予想で行うものではないのじゃが...、
 これはこれでまた別の機会にお話しするとしよう。
 ところで...、出口については検討しないのかね。」


『なんだい? その出口ってえのは。』


「『上げるだろうか』『下げるだろうか』の検討は
 それらは言わばトレードの入り口にあたる"IN"の検討じゃ。
 退出である"OUT"からの検討はしないのかね?」


『そんなの何の意味があるというんだい?
 はは?ん。損切りをちゃんとしろとか、
 ジイさんあんた、またウザイ話をしようというんだな。』


「はっははっ。そうではないよ。
 トレードは入り口の"IN"とともに、
 出口の"OUT"とセットで完結されるものじゃからして、
 "IN"のときに"OUT"は検討しないのかと聞いておるのじゃ。」


『どうせ損切りのことだろ。それは初めから決めてあるから...。』
 オレ様は20Pips逆行したら損切るとね。」


「ふむ。それはそれで簡便的にはよいかもしれぬ...。
 しかしじゃ、ポイントの観点からはどうなのじゃろう。」


『......?』


「例えばじゃが、今までに何度も価格の上値を止めていた
 レジスタンス(A)があったとしよう。これを価格が上抜けた。
 さぁ、どうするのじゃ?」


『上抜けたんだろう? ロング(買い)するんじゃないの。』


「ふむ。では損切りでチャートポイントを利用するとして、
 どこ置くことになるのじゃろう?」


『レジスタンス(A)上抜けを根拠としたトレードだから、
 リスクポイントの損切りはレジスタンス(A)の下かな?』


「ふむ。よいぞ...。では次に利確のポイントは?」


『これはいろいろ流儀があるところと思うけど...、
 MAやボリバンのσやピボット・ポイントや次のレジスタンス...、
 あるいはフィボナッチのポイントかな。』


「ほほう。博識じゃね。こりゃ驚いた。」


『そうだろう。どんなもんだい。
 こんなのトレーダーとしては常識だぜぃ。』


「で、じゃ...、話を簡略化するために、そうじゃのう...。
 例えば利確のポイントを次のレジスタンス(B)にするとしよう。」


『......。仮定ってわけだね。』


「さぁ、価格(レート)がレジスタンス(A)上抜けて上昇した。
 時間経過でどうなるのかのう?」


『まぁ、不確実性のある相場だから断定的なことはいえないが、
 価格(レート)が上昇したんだろう。ならば順調に行けば
 価格は時間経過で次のレジスタンス(B)に近づいていく...。』


「そうじゃとも。そうなのじゃ。
 では、レジスタンス(A)からレジスタンス(B)の
 上昇波動において、初期と後期では
 ポイントにかかわる損切りの位置はどうじゃね?
 そして、期待利益はどうじゃね?」


『レジスタンス(A)上抜けが根拠だから、
 ポイントに置くとした場合の損切りの位置は変らないさ。
 損切りポイントはレジスタンス(A)の下。
 あっ、時間経過で現在レートの位置と損切りポイントが...、
 あれっ、どんどん離れていくことになるなぁ...。
 そして、利確目標を次のレジスタンス(B)とした場合、
 期待利益は...、あっ、時間経過でどんどん減っていく...。』


「そうなのじゃ。そうなのじゃて。
 時間が経過するに従い、その時点の価格の位置によって、
 目標に対する期待利益や損切り幅が、
 どんどん変化していくのじゃ。」


『上げてるな。ならばロングー。行っけー。とは、
 高値つかみのおバカさんになることがあって
 安易な飛び乗りはできないわけだ。』


「しかしじゃ、初期ほど良いということも限らないのじゃ。
 拙速な焦った執行判断はこれはこれでダマシにあいやすくなる。
 このあたりがトレードの技術であり難しいところなのじゃ...。」


『......。』


「次のレジスタンス(B)に程近くなったら、
 そこをさらに上抜けていくこともあるが、
 そこのレジスタンスから反転する場合もあって、
 ときにトレードの戦略自体を『逆張り』のショートに
 変更しなくてはならないことすらあるのだよ。
 遅れた場合は『次のチャンス』を待たねばならぬのだよ。」


『......!』


「このように、トレードの執行の判断では、
 『上げるだろうか』『下げるだろうか』の検討だけでは
 まったくもって不充分で、
 出口の"OUT"、つまり、損切りポイントと利確目標のポイント
 の2つの出口を確認して、現在レートの位置と出口との検討で
 執行の判断をしなくてはなくてはならぬのじゃ。」


『......!』


「そしてこのとき(判断のとき)、
 『期待利益(目標利益) > 損切りポイントまでの距離』
 を満たす場合、これを損小利大が目指せる状況となるのじゃが、
 これではじめてトレードというリスク選好を行う価値がある状況
 ということになるのじゃ。」


『そういうことだったのか...。』


「またまた、話が長くなったのう。
 来週は、『ポジション・クラスターと価格の3作用』の
 お話でもしようかのう。」


『なんだか、また小難しそうな話だぜ。
 損切りしなくてすむ、なんて話のほうが良いよ。
 損切りしなくてよい方法なんてないのかねぇ。ジイさん。』


「たわけがっ。そもそも問いが間違っとる。
 戦略的損切りについては、再来週にみっちりしようぞ。」

 

なーんちゃって。

またお話が長くなりました。 m(_ _)m


ではまた来週。

 

 

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相場の尖度の性質のお話

投稿日 : 12年 02月 19日 17:39

 

こんにちは。

 

北海道はまたまだ冬の中ですが、
少しだけ春の兆しも感じられるようになってきました。

 

●今週20日?24日の注目点

 

米ドルについては、先週はドルインデックスが週後半にやや押しが
入りましたが、一時80.0を回復して週足でMA200に下値を支持され、
2週連続で小さいながらも陽線続きとなりました。

 

米要人発言では、14日にサンフランシスコ地区連銀総裁が「米景気
回復は緩慢で需要は弱く失業率は非常に高い。インフレ率は12、13
年に1.5%になる可能性強い。FRBはインフレと雇用の目標達成と経
済的打撃を最小限にするために迅速な行動が必要。QE3は経済状況の
進展しだい。」とのハト派の見解を示し、同日にフィラデルフィア
連銀総裁が「米雇用は明確な拡大トレンドにある。一段の緩和は、
インフレリスクをさらに高める恐れがあり、連邦準備制度の土台を
不安定にする。」としてタカ派の見解を示して、15日にアトランタ
連銀総裁が「米経済が強くなりつつある兆候はあるが労働市場の改
善は鈍い。2014年までのゼロ金利が正当化される。最近の経済ニュ
ースは良好も継続的な改善ではない。」としてハト派の見解を示し、
同日にダラス連銀総裁が「過剰な金融緩和は将来のインフレ不安を
煽ることになる。QE3の実施は必要ないし、支持もしない。QE3は
米国がデフレに陥るか予想外の衝撃がない限り必要はない。米経済
は1月のFOMCの予想より堅調に推移している。」とのタカ派の見解
を示して、16日にバーナンキFRB議長が「最近は改善の兆候が出て
いるが回復は意気消沈するほど緩やか。低金利政策は金融機関にと
って確実にポジティブ。」との見解を示すなど、あいかわらず、
ハト派とタカ派の見解が交錯していて、米要人の見解の収斂はまだ
見られないようです。

 

ただ、先週発表の米経済指標は強弱マダラ模様ながら、米要人達に
米経済が回復しつつある認識はしだいに共通してきているようです。
また、15日に公表されたFOMC議事録では12月時点よりも一段の緩和
を主張するメンバーが減少して、時間軸こそ長期化が示されるも、
悲観度が後退してハト派要人達の中に「経済状況の進展しだい。」
とのスタンスも見受けられるようになりってきたようで、QE3への
期待は後退することになりそうです。

 

そして、NYダウも12800ドルのレジスタンスを上抜け、先週も148
ドルの上昇となって、13000ドルの大台にあと50ドルほどに迫って
いますが、米長期金利は先週末で2%を超えたものの、株高に比し
て少し違和感のある状況で、今後、NYダウが一旦の下落となるか、
米長期金利が上昇するか、いずれかの調整になる可能性がありそう
です。一方、LIBORドル3ヶ月物金利はしばらく低下傾向にありま
したが先週末に0.49310%で下げ止まりをみせて、今週は20日の欧
州の問題にかかわる重要イベントのユーロ圏財務相会合があります
が、米ドルがやや強含んでいく可能性がありそうです。

 

円については、14日の日銀による「資産買入れ等基金を55兆円から
10兆円増額して65兆円にする。物価安定の理解を「めど」に変更。
当面1%を目指す。」との金融政策の発表から円安に一変したとい
う印象で、先週末のドル円は2011年10月31日の日政府・日銀による
為替介入時の高値と肩を並べる79.53円に終値で到達して、先月の
膠着していた相場のマグマが噴出するように2週間ほどで約3円の
円安になりました。この円安の背景には、先月の日貿易収支が31年
ぶりの赤字に転落したことも影響しているものと思われますので、
いつもはそれほど注目度が高いとはいえない日貿易収支ではありま
すが、週初20日の日通関ベース貿易収支が注目されます。

 

また、先週末17日に格付け会社のムーディーズが「日本国債の現状
について2月24日に記者懇談会を開催する。」との発表もしていて、
これまで経常黒字を背景に比較的安定していた日本国債ですが、
ムーディーズの発表するその内容によっては日長期金利に影響があ
る可能性もありそうですので、今週末24日が注目されます。

 

IMMポジションでも円のネット・ロングが約3万枚に大きく減少して
いて、まだ円のロングは多いながらも、投機筋の円買い動向にも変化
がみられ、さらに円売りが進む勢いで、中期的なドル円のトレンドが
上昇に転じた可能性がありますが、ドル円が昨年10月31日の日政府・
日銀による為替介入時の高値に至り、抜けるか戻るかのチャートポイ
ントに差し掛かったことで、上抜けて一気に80円台に突入する可能性
があるとともに、上昇が急であったことで一旦ガス抜き的な調整とな
る可能性を指摘する声も少なくなく、週初の動向が注目されます。
上昇の場合は昨年8月4日の高値80.25が次の節目となりそうです。

 

ユーロについては、先週もギリシャを巡る要人発言やニュースヘッド
ライン、および格付け会社の発表に揺れる展開となりましたが、15日
に予定されていたユーロ圏財務相会合も中止されて電話会議になり、
ギリシャの第2次支援の決定は今週はじめ20日深夜1時からのユーロ
圏財務相会合に持ち越されることになりました。

 

3月20日のギリシャ債の大量償還が迫っていて、さすがにもう後が
ないと言ってよい時期になりましたが、ギリシャの3.25億ユーロの
追加歳出削減策も決定され、ギリシャ連立与党の党首らの実行の約束
の署名も完了して、あとは「民間債権者との債務減免交渉」のみです
が、これも「事実上まとまった。」と観測報道され、EUの求めている
条件がほぼ整いつつあることで、今回のユーロ圏財務相会合でギリシ
ャの第2次支援は決定されると観測されます。

 

ギリシャの第2次支援の決定は、ユーロドルの上昇要因となりそう
ですが、もとより規定路線として相場が動いてきたところもありま
すので、決定後は次のフェーズとなる「ギリシャその後」や「他の
ユーロ圏重債務国」に市場の関心が移行する可能性がありそうで、
1月27日にギリシャ政府筋が「第2次支援の実行の後は資金不足で
もEUから支援はない可能性。」との認識を示していて、決定後にユ
ーロドルが上昇となった後は、"Sell the fact"での一旦の事実
売りの可能性も排除はできなく、注意が必要になりそうです。

 

また、18日夜8時に中国が預金準備率を0.5%引き下げると発表し
たことで、リスク選好動意の要因にもなることから、週初の豪ドル
など資源国通貨を中心とした市場反応が注目されます。


経済指標関連では、21日の豪RBA議事録と加小売売上高、
22日の独PMI速報に英BOE議事録と米中古住宅販売件数、
23日の独IFO景気動向指数と米新規失業保険申請件数、
24日の独第4四半期GDP確報に英第4四半期GDP確報と
ミシガン大学消費者信頼感指数確報に米新規住宅販売件数、
などが注目されます。

 

そして、週末にG20財務相・中央銀行総裁会議が開催されますので、
週末の思惑での動きや調整の動きにも留意が要りそうです。

 


さて、今週は相場の尖度(せんど)の性質のお話です。


前回からの続きのお話です。


移動平均線は設定した期間の「価格の平均」なはずなのに、

なぜか相場における価格は移動平均線の近傍に滞在するより、
価格平均を離れたがる性質があることが知られています。


チャートを観ると、価格(レート)が価格平均のMAに重なるよりも、
MAの上方もしくは下方に存在している確率が圧倒的に高い、
というなんとも不思議な性質があります。


今回はそのお話です。


それでは、はじまり、はじまり?。^^


「相場のこの性質を『尖度"Kurtosis"』というのじゃよ。」


『尖度(せんど)?』


「そうじゃ。文字とおりの『小と大』で中がない。
 まぁ、中がないわけじゃないが少ないのだよ。」


『......。』


「価格は移動平均線をコア(核)として、
 常に平均から離れたがる不思議な性質があるのじゃ。
 価格は端へ端へと行きたがるというわけじゃ。」


『ふーむ。確かにチャートを観ると、
 移動平均線が水平ぽくて狭いレンジのところ以外では
 そのようにも見えますね。』


「一般事象の多くは標準偏差が適用できるものなのじゃが、
 ところが、相場は違うのじゃ。」


『......。』


「あまり適切な例えではないかもしれないのじゃが、
 世界の富の分布における巨富と貧困に似ているかもしれない。
 分布のテールが大きく両極端な性質があるのじゃ。」


『......。』


「確率偏差を応用したチャートのツールに
 ジョン・A・ボリンジャー氏が開発したバンドがある。
 彼はその著書で、一般的には第二偏差に95.45%が含まれると
 されているが、相場において第二偏差は『88?89%』程度、
 であると述べているのじゃよ。なので相場では、
 第二偏差を逸脱する価格変動が日常的に起こっているのだよ。」


『ふーむ。そんなもんですかねぇ。
 で...、それとトレードがどんなかかわりになるというのですか?
 そんな学術論議の言葉の遊びはどうでもよいのですよ。』


「わははっ。それもそうじゃのう...。
 では言おうぞ。よくお聞きなされ...。
 『MAに到達した価格(レート)は必ずMAを離れたがる。』
 『そのMA乖離の動きは尖度の性質によってときに大きく動く。』
 『離れた価格はMAをコアとしていつか必ずMAと接点を形成する。』
 この相場の性質をトレードに使えないものじゃろうか。」


『......?』


「どうじゃね...。上述のいくつかと、
 以前に話したことと考え合わせて何か閃きはないかね。」


『あっ、閃いた...。閃きましたよ!』


「なんじゃね?」


『いいかいジイさん、耳をかっぽじってよく聞きなよ。
 「移動平均線が明確に下向きであったり、
  下降トレンドラインが引ける状況であれば、
  陰線の出現率が陽線のそれよりも多い。」
 そして、
 「MAに到達した価格は必ずMAを離れたがる。」
 そうなんだろう?』


「ふむふむ。良いぞ。」


『故にだ...。
 「MAがたとえば下降していて、そのMAに価格が到達して、
  陰線を示現したら売りに優位。」と言えるんじゃないかな。』


「価格がMAを(上に)突き抜けたらどうなのじゃ?」


『トレンドが転換する可能性もあるが、
 もしもその後に再び下落して陰線を示現したら、
 買い方のフェイル(失敗)を確認したことにもなって、
 より売りに優位になるのでは?』


「ふむふむ。」


『どうだい。凄い閃きだろう?』


「あっはははっ。これはじつは古くから伝わる、
 トレードのイロハの『イ』じゃ。」


『なんですって?』


「グランビルの売りにおける法則の3と2なのじゃよ。
 まさか今までこんなことも知らずにトレードしていたのかね?」


『いや...。その、つまり...。
 そんなこたぁ、ずーと前からもちろん知っていたさ。
 でも、そうそうこういう場面は多いわけじゃなし...。』


「あははっ。そうじゃろうか。
 トレードチャンスは時間軸の数だけあるのじゃよ。
 通貨ペアおよび時間軸を換えて観ると、
 案外と適合場面に遭遇するものじゃて。」


『......。(なんか言い方が腹の立つジジイだぜ。)』


「今回も話がまたまた長くなってしまったのう。
 次回は『出口から考える』の話でもしようかのう。」

 

なーんちゃって。

またお話が長くなりました。 m(_ _)m


ではまた来週。

 

 

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